扇町インキュベーションプラザで行われた杉崎真之助担当クラスのご報告です。
オオサカデザインフォーラム ワークショップ 参加型体験トーク
大阪府産業デザインセンター情報提供サービス2003.8.4配信
報告/杉崎真之助
「グラフィックデザインは情報の建築。的確に構造化されたメッセージは、 感動として印象的かつ効果的に伝わる」。やや抽象的なテーマではあり ましたが、新聞や定期券といった身近な事例から始めて、表面的な美や 様式ではなく、その奥に隠された情報の構造こそがデザインの本質であ るという話まで進めていきました。
情報のデザイン。情報に的確な構造を与えることでコミュニケーションの 品質が飛躍的に高まります。そして印象のデザイン。意識で理解される メッセージと同様に、無意識に届くメッセージの力が重要なのです。 私の仕事のバックグラウンドなどについて話した後、後半は質疑応答を 交えて進行しました。出席者は広告、流通、タイポグラフィなどの専門家 から一般の方まで幅広く、さまざまな視点からの興味深い反応をいただ き、密度の高い内容で柔軟な展開ができたと感じています。
会場となった扇町インキュベーションプラザは趣のある古い建物を利用し たユニークな施設です。文化を育む漁礁のような存在として積極的な活 動が期待されます。大阪は創造力のある都市なのですが、それを明確 にメッセージする舞台に恵まれません。志があり優秀な人からまず元気 になっていく、という構造がぜひ必要だと思います。